上司へのストレスとは逆に上司が部下に接することでストレスを感じることもあります。
人を使うのって大変ですよね。
責任感が強い人ほど上手く部下を扱えないことに思い悩み、大きなストレスを抱えてしまいます。
目次
部下へ感じるストレスとは
貴方の下に部下がついた時に、こんな経験はありませんか?
- 指示した通り動いてくれない
- 何を考えているか分からない
- 陰口を叩かれる
- 叱ったら思った以上に落ち込ませてしまった
- 最近の若い人の扱い方が分からない
このように部下に対しての接し方が掴めず、苦労する方は多いでしょう。
だからといってイライラして怒鳴り散らすようでは、社内の雰囲気が悪くなり、ますます仕事の生産性が落ちる可能性があります。
部下からの信頼も無くなり、いざという時に協力してもらえないでしょう。
逆に、何も言えず部下の仕事を全部背負い込むなんてことになっている人もいるかもしれませんが、これも一見仕事が回っているように見えるだけ。
あなたが倒れるかキャパシティを越えた時には、怒鳴り散らす場合以上に酷い状態になっているかもしれません。
どちらにしても上司としては失格です。
ただ、部下を持って最初のうちは、こうなるのは仕方がないことでもあります。
部下時代の仕事と上司となってからの仕事では質が全く異なります。
最初から上手くできる人などいません。
部下だったと時代と同じく、また1から勉強し直しとなるわけですが、慣れる前にストレスで押し潰されてしまっては元も子もありません。
特に部下へのストレスの源となりやすいのは、
- 思った通りに動いてもらえない「怒り」「苛立ち」
- 責任の重さから生じる「重圧」
- 部下の仕事を背負い込むことで生じる「過労」
などが挙げられます。
過労によるストレスはこちらにまとめてますので、今回は思い通りにならない怒りや重圧に関するストレス解消法をご紹介したいと思います。。
ストレス解消法
自分の思い通りにはいかないのは当たり前
人が思い通りに動いてくれない時、人はなぜイライラするのでしょうか?
それは「相手が自分の思った通りに動くのは当たり前」だと思っているからです。
ですがその当たり前は、実はかなり相手を過大評価した当たり前なのです。
当然のことではありますが、人は生まれ育った環境や教育によって色んな考え方をしていますし、能力も違います。
部下に指示を出す時にあなた自身の頭には完成したイメージがあるでしょうが、部下がイメージしている完成形は全然別物である可能性があります。
例えば、「リンゴを切れ」と指示をしたとしても、綺麗に皮や種を取り除いて出す人、皮も種もついた状態で出す人、4つに切る人、8つに切る人など様々な訳です。
もちろん指示を事細かに自分のイメージしている通りに伝えることも大切なのですが、能力等の違いもあるため、あなたが描いたイメージ100%のものはまず出ないと思っておいた方が良いと思います。
つまり、人の仕事は自分の思い通りにはならないことを前提にしておいた方が良いということです。
ある程度できていればよしとする、寛容な心を持ちましょう。
しかし、仕事では部下に「これだけは守ってもらいたい」ということもあります。
その場合は下のようなテクニックを利用しましょう。
部下との関係を損ねない話し方
部下に大事なことを叱る場面で、怒鳴ったりするのは職場の雰囲気を壊しますし、弱々しいと大事なことだというのが伝わりません。
こういう時には、自分の意見を主張しながら相手も尊重する表現方法、アサーションを用いると効果的です。
アサーションには4つのコツが必要になります。
その1、自分の考えを整理する
ダラダラと話をするとついつい話が脱線し、無駄な小言の時間となり部下にうんざりされることになります。
そこでまずは部下に伝えたい要点をまとめます。
その2、話す内容のポイント
ポイントは5つ。
ここでは「遅刻がちな部下に注意をする」場面をシミュレーションしてみます。
1つ目は客観的事実 「最近、3日連続で遅刻しているね」
2つ目は自分の気持ちを「私」を主語に表す 「私としては連続で遅刻をされると予定通り仕事が進まなくて困る」
3つ目は相手の気持ちや立場に理解を示す 「君も最近残業続きで疲れているとは思うが…」
4つ目は自分のの気持ちや希望 「やはり仕事には時間通りに来てもらわないと困る」
5つ目は相手の気持ちと自分の意向に沿った提案 「疲れていたら有給を取ってしっかり休み、仕事する日には遅刻しないように」
このように話すことで、相手の意向も汲み、自分の希望にも沿ったことを伝えられ、関係が悪化することなく伝えられます。
その3、アサーションが上手くいかない時
「言わなくても伝わる」「こんな事をいってギクシャクしたら嫌だな」という自分の強い思い込みがあると、アサーションで大事なことを伝えられない、言おうと思っても止めてしまうということが起こります。
なかなか上手く表現できない時には自分がどういう思い込みをしているか、まず自覚して修正する必要があります。
その4、セルフフォロー
咄嗟にアサーションが実行できず、怒鳴り散らしてしまった、もしくは何も言えなかったという場合、アサーションを使って自分自身をフォローするやり方があります。
「さっきはついカッとなってしまって申し訳ない。もう一度冷静に話をしたい」などということで、相手との関係を修復することができます。
焦らずゆっくりとアサーションの技法をマスターしていきましょう。
ストレスを発散する趣味を持つ
こちらは役職が上がって、重圧を感じている方へのストレス解消法です。
部下を持つようになると、部下の事以外にも抱える仕事が多くなり、仕事のことで頭がいっぱいになることも多いと思います。
そこで、休みの日には仕事のことを忘れるくらい没頭できる趣味を持つと良いでしょう。
デキる人ほど、プラベートも充実させ、上手くストレス解消をさせているものです。
休みの日まで仕事のことを考えてやきもきしたり、休日を1日中寝て過ごす、なんて生活をしていませんか?
1日中寝て過ごす、というのは平日のエネルギーを蓄える意味で良さそうにも思えますが、一度に大量に睡眠時間を取ると逆に疲れたり、生活リズムが狂うきっかけにもなり、あまりおすすめできません。
特に絵や文章を書くなどのクリエイティブな趣味、スポーツなど身体を動かす趣味、映画鑑賞やゲームなど一時的にでも現実を忘れられる趣味がおすすめです。